統領、首相、革命指導評議会議長、バアス党地域指導部(英語版)書記長、イラク軍(英語版)最高司令官を務めた。軍階級は元帥。日本語の慣例では、彼の名をサダム・フセインと表記することが多いが、本項ではサッダームと表記する(詳細はフルネームの節を参照)。 イラク北部のティクリート近郊のアル=アウジャ村で農…
100キロバイト (15,494 語) - 2023年3月6日 (月) 06:25
「人々が「サダム時代の方がよかった」と言うのは、彼による強制力があったからでしょう。今はそのような力がないため、腐敗や混乱が横行しているように感じます。しかし、自由や民主主義なども大切な価値観ですし、願わくば、そういった価値観が生きる社会を作りたいと思います。」

1 蚤の市 ★ :2023/03/20(月) 08:13:11.55ID:Kj4QGM4p9
 米国など「有志連合」が始めたイラク戦争から20日で20年となった。イラクではサダム・フセイン独裁政権の崩壊後も、民主化による政治の安定や経済発展は実現せず、政治や社会の混乱が続く。市民の絶望は深く、反米感情は激しい。「サダム時代の方がよかった」との声も漏れる。(カイロ・蜘手美鶴、ワシントン・浅井俊典)
◆若者の失業率35.6%
 「仕事もなく、結婚もできない。人間らしい暮らしがしたいだけだ!」。デモ隊を率いるハディ・フセインさん(37)の訴えに、市民ら約200人が歓声を上げた。内閣が2023年予算案を承認した13日、バグダッドでは市民が雇用拡大を訴えた。世界銀行によると、21年の失業率は16.2%。若者(15?24歳)は35.6%に達した。
 戦争後、一部政治家やその周辺に富が偏り、医療や教育の水準が著しく低下した。汚職が横行し、事業登録や選挙の出馬にも賄賂が要求され、市民は公務員や政治家を「泥棒」と呼ぶ。
 19年には大規模デモが起き、21年に前倒し総選挙が実現した。しかし政党間対立で新政権発足まで約1年かかり、予算案が可決できない事態に陥った。
 「20年前に戻れたら、米国からサダムを守る」。無職ラスール・アブルアッバスさん(42)はフセイン政権に弾圧されたイスラム教シーア派だが、「すべて米国の侵略から始まった。イラクは壊された」と怒りの矛先を米国に向ける。
◆アメリカも「負の遺産」抱えて
 イラク戦争は米国でも問題視されている。米上院は16日、イラク戦争での軍事行動を承認した議会決議を廃止する法案について、審議を進めることを決めた。決議は歴代大統領が議会承認なしに軍事行動を起こす際の根拠となり、根強い批判があった。
 当時のブッシュ(子)政権は、フセイン政権が大量破壊兵器を隠し持っていると主張してイラクに侵攻した。政権を崩壊させたが、大量破壊兵器はなかった。
 米シンクタンク、ランド研究所のマイケル・メイザー氏は、01年の米中枢同時テロ以降、ブッシュ政権の一部高官が「フセイン政権を倒すべきだ」と開戦を主導したと指摘。「政権崩壊後にイラクをどうするか、米政府にはまとまった考えがなかった」と述べる。議会やメディアのチェック機能も働かず、誤情報に基づいてイラクに侵攻したことで「米国の外交政策の信用性を著しく損なう負の遺産を残した」と語る。
◆復興支援で派遣された自衛隊にも怒る市民
 日本は04?06年、米国の要求に応じる形で南部サマワに陸上自衛隊を派遣。「復興支援」として、地元住民を雇って学校や道路、浄水所など公共施設133カ所を整備。現在も住民の生活を支えている。
 食堂経営バッシャール・ホローさん(52)は「日本人は丁寧で、高いモラルを持っていた」としながらも、「米軍と一緒である限り、侵略者だ」と切り捨てる。
 08年にイラクを電撃訪問したブッシュ氏に靴を投げたことで知られるジャーナリスト、モンタゼル・アルザイディ氏(44)はこう強調する。「私たちは1980年代にイラクの発展を支えた日本に今も感謝している。しかし自衛隊の派遣は犯罪であり大きな過ちだ。『なぜ来たのか?』という疑問は今も消えない」

東京新聞 2023年3月20日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/239001

【「明るい未来は見えない」 サダム政権崩壊後のイラク、市民の厳しい現実】の続きを読む