睾丸破裂でも中前打 23歳ルーキーの「耐える目」



メジャー初本塁打を打った直後、股間に自打球が直撃して睾丸が破裂した23歳。激痛でしゃがみ込んでも立ち上がり、次の球で中前打を放った。そのときの目が、どうしても気になって仕方ないんですよね。

7月20日、アリゾナのチェイスフィールド。アスレチックスのルーキー、ジョシュア・クロダ=グラウアー(23)が「5番・三塁」で先発した試合で起きた出来事です。2回の第1打席で待望のメジャー初本塁打を放ったあと、5回2死一塁の第3打席。2ストライクから91マイル超の直球をフルスイングした打球が、自身の股間を直撃しました。彼は打席にしゃがみ込み、しばらくもだえるように体をかがめました。トレーナーが駆け寄り、チェックを受けた後も交代せず、次の投球でセンター前にクリーンヒット。さらにその裏の守備にも就き、6回になってようやくベンチに下がった。試合後、破裂した睾丸の修復手術を受け、翌日10日間の負傷者リスト入り。復帰時期は未定です。

母方の祖父が日本人で、ニュージャージー出身の日系アメリカ人。二人の母親に育てられた青年が、メジャー16試合目で打率4割超えを記録しながら味わった「天国と地獄」の1日でした。
#クロダグラウアー #睾丸破裂 #メジャーリーグ

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あの「耐える目」が、なぜあんなに印象に残るのか

映像を繰り返し見返して気づいたのは、しゃがみ込んだ直後の目線の動きです。痛みで顔をしかめながらも、一瞬だけグラウンドの向こうを見据え、次にキャッチャーのミットを確認するような視線の切り替えがあった。激痛で視界が白くなるはずの状況で、それでも「次の球を打つ」という意思が、目に残っていた。これがただの我慢強さとは違うものに見えたんです。

フルコン空手を長くやっていて、似た感覚を思い出したことがあります。20代後半の頃、道場の組手で相手の前蹴りがガードをすり抜け、下腹部に直撃したことがありました。息が止まり、その場に膝をついた瞬間、視界が一瞬グレーになった。でも審判が「続けろ」と声をかけたとき、体が勝手に立ち上がり、次の技を出していた。あとから指導者に「お前、あのとき目が泳いでなかったな」と言われたのを覚えています。痛みを「感じる」と「受け入れる」の間には、ほんの0.5秒の隙間がある。その隙間で目が何を見るかで、その後の動きが決まる。クロダ=グラウアーの目は、まさにその隙間で「打席を終わらせない」選択をしていたように見えました。

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マネージャーのマーク・コツェイは「歴史上、睾丸を破裂させながらヒットを打って守備にも就いた唯一の選手かもしれない。闘志と、フィールドに立ちたいという欲求を示している」と語っています。病院ではすでに冗談を飛ばすほど元気だったとも。この「元気さ」の裏側に、ルーキー特有の不安がまったくなかったとは思えない。メジャーに上がってわずか16試合、初本塁打を打った瞬間の高揚感が、まだ体に残っている状態で起きた事故です。打率.417という数字を守ろうとする意識と、チームに迷惑をかけたくないという気持ちが、痛みを上回ったのかもしれません。

似たようなケースを野球以外で探すと、格闘技の世界では珍しくありません。あるプロレスラーが試合中に股間にキックを受け、一時的に動けなくなりながらも試合を続行した例があります。観客は「すごい」と拍手しますが、当事者の頭の中では「ここで倒れたら次がない」という計算が働いていることが多い。クロダ=グラウアーの場合も、ただの「漢気」ではなく、「この打席を終わらせたら、自分の居場所が少し遠のくかもしれない」という、ルーキー特有の切実さが混じっていたのではないでしょうか。

筋トレを続けていて最近強く感じるのは、「限界を超えた後の体の反応」の個人差です。ベンチプレスで重量を上げすぎて肩に違和感が出たとき、ある人はすぐにバーを下ろし、ある人は「あと1回」と押し切る。後者の人の目は、痛みを無視しているのではなく、「この痛みがどこまで続くか」を測っているように見えます。クロダ=グラウアーのあの目も、痛みの「終わり」を測りながら、同時に「次の球」を待っていた。そんな複層的な視線に見えました。

ファンの反応を見ると、「映像見てるだけで痛い」「カップはつけてたのか」「初本塁打直後にこれは…」と同情と驚きが混在しています。一方で「そのあとにヒット? なんてガッツだ」という声も少なくない。ネット上では暗めのユーモアも飛び交っていますが、根底にあるのは「自分だったら立てなかった」という想像です。この想像が、ただの「すごい話」を「人間ドラマ」に変えている。23歳の青年が、キャリアの最も輝かしい瞬間と最も痛い瞬間を同じ試合で経験した事実が、多くの人の胸に刺さる理由だと思います。

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復帰時期は未定ですが、手術は成功し、生命に関わる影響はないとされています。数週間から数ヶ月かかるケースが多いようで、急がずに体を戻す時間が必要でしょう。彼がフィールドに戻ってきたとき、どんな表情で打席に立つのか。あの「耐える目」が、少し柔らかくなっているのか、それとももっと鋭くなっているのか。そこを見てみたいという気持ちが、今は一番強いです。

あなたなら、あの激痛の中で次の球を待った彼の目を、どう読みますか? ただの我慢なのか、それとももっと深い何かがあったのか。コメントで教えてもらえると嬉しいです。


このテーマに関連して、似た経験を持つアスリートのメンタルを扱った本として『限界を超えるメンタル・タフネス』(スポーツ心理学系)が参考になるかもしれません。興味があればご自身で調べてみてください。