普通の男の目に宿る恐怖の機微 バイオハザード新予告が刺さる理由


バイオハザード | ソニー・ピクチャーズ公式

配送先がラクーンシティって、笑うしかないですよね。でもあの予告の中で、オースティン・エイブラムスがスマホを握りしめてる瞬間の指の震えを見たとき、ふと自分の道場での失敗を思い出しちゃったんです。

完全新作の映画『バイオハザード』(原題Resident Evil)の新予告が公開されて、ネットがざわついてます。監督は『バーバリアン』や『WEAPONS/ウェポンズ』のザック・クレッガー。主人公は医療品の配送を請け負ったただの男・ブライアン(オースティン・エイブラムス)。戦闘経験ゼロの一般人が、一夜にして地獄と化したラクーンシティに放り込まれる話です。日本公開は2026年10月9日。

予告では雪の降る夜、空き家に到着したブライアンが電話をかけようとして途切れる場面から始まり、ショットガンを装填しながら走る姿、空から落ちてくる異形の存在に追い詰められる緊張感が詰め込まれてます。過去の実写シリーズとは一線を画し、ゲームの空気感に寄せた「生存ホラー」寄りのトーンが特徴です。

ここで僕が一番引っかかったのは、ブライアンの「普通さ」なんですよね。監督自身が「俺みたいな一般ゲーマーがバイオの世界に放り込まれたらどうなるか」って語ってる通り、銃を構えても95%は外しそうな男。ヒーロー顔じゃなくて、ただの配達員。その目が恐怖にどう反応してるかが、予告の短い尺の中でかなり克明に出てる。

電話が途切れた瞬間の眉間の寄らせ方とか、ショットガンを装填するときの指の動きのぎこちなさとか。武道を長くやってると、ああいう「備えきれない瞬間」の身体反応が妙にリアルに感じられるんです。

思い出すのは、道場で組手をしてた頃のこと。ある日、後輩の子が初めての対外試合で緊張しすぎて、構えが完全に崩れた瞬間がありました。普段は柔らかい動きなのに、足が地面に張り付いたように硬直し、視線が相手の拳じゃなく床に落ちてた。試合後に「足が動かなかった」ってぼそっと言ったあの子の顔が、今回のブライアンの目に重なったんです。恐怖って、筋力や技術より先に「足元」から来るんだなって、あのとき痛感したんですよね。

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クレッガー監督は前作『WEAPONS』でもエイブラムスと組んでて、「彼の恐怖に対する反応が大好き」ってインタビューで語ってました。確かに、予告の中で異形が近づいてくるとき、ブライアンの肩がほんの少し内側に縮む仕草があるんです。あれは「逃げたいけど逃げられない」身体の本音。筋トレを25年続けてると、限界重量に挑戦する直前の自分の肩にも同じ反応が出ることに気づくんです。ベンチプレスで「これ以上は無理かも」って思った瞬間、肩甲骨が勝手に寄って、呼吸が浅くなる。頭では「フォームを保て」って言ってるのに、体が先に防御姿勢を取ってしまう。

今回の予告が刺さる理由は、たぶんそこにあるんじゃないかと。これまでのバイオ映画が派手なアクションや既知のキャラクターに寄りがちだったのに対し、今回は「知らない普通の男」を起点にしてる。ラクーンシティという既知の場所に、未知の反応を放り込むことで、観客の側にも「自分だったらどう動くか」って想像を強制してくる。業界的に見ても、最近のホラーは「強い主人公」より「弱いけど逃げない主人公」の方が共感を集めやすい流れがある気がします。エイブラムスの柔らかい顔立ちが、逆にその弱さを際立たせてるのも上手い。

ファンの反応を見てても、「普通の男がバイオの世界に入ったらこうなるのか」「ゲームやってるときの自分が重なる」みたいな声が自然に出てる。派手なモンスター登場より、まずは「配達員が電話する」日常の延長から始まる構成が、人間ドラマとして効いてるんですよね。武道の世界でも、強い相手と向き合ったとき一番怖いのは技そのものより「自分の体がどう反応するか」だったりします。予告を見てると、ブライアンが空から落ちてくる存在に気づいた瞬間の一瞬の固まり方が、まさにそれ。


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クレッガー監督がゲームのルールに忠実でありながら、既知のキャラクターを使わずに新物語を作った判断も、業界の機微を感じます。過去の実写シリーズが「派手さ」で勝負してきた反動で、今回は「怖さの原点」に戻そうとしてる。エイブラムスという役者の選択も、その意図を体現してる。彼の目がカメラに向いたとき、ただの恐怖じゃなく「なぜ自分がここにいるのか」っていう戸惑いが混じってるのが、妙に人間くさい。

僕自身、筋トレで限界を感じたときや、組手で予想外の間合いを取られたときに似た感覚を味わったことがあります。あるとき、久しぶりにフルコンの試合形式で動いたら、相手の気配が突然消えたように感じて、足が止まったんです。頭では「動け」って叫んでるのに、体が「ここにいたら危険だ」って先に判断してる。あの感覚を、予告のブライアンの仕草が思い出させてくれた。恐怖って、結局は自分の内側から出てくるものなんだなって、改めて思います。

この予告が公開されてから、ただの「新作情報」じゃなくて「普通の人間がどう耐えるか」っていう話になってるのが面白い。公開まであと少し。あの配達員の目が、最終的にどんな表情に変わっていくのか、ちょっと気になって仕方ないんです。

あなたがもしラクーンシティに配達に行ったら、最初の10秒でどんな仕草が出そうですか? コメントで教えてもらえると嬉しいです。

このテーマで似た「限界と向き合う感覚」を扱った本として、参考までに一冊挙げておきます。
『限界の正体 自分の可能性を最大限に引き出す方法』(リンク先で詳細を確認できます)