智弁学園・杉本真滉の熱中症トラブル 武道で学んだ「体の声」を聞く力


猛暑の奈良で起きたこのニュース、目にした瞬間、胸の奥が少しざわついたんです。センバツで準優勝という輝かしい結果を残した智弁学園が、夏の大会でまさかの3回戦敗退。プロ注目左腕・杉本真滉くんが140球を投げ切りながら、熱中症のトラブルを抱えて足をつり、治療を挟んでマウンドに戻った姿に、ただの「負け」以上の人間の強さと脆さを感じました。

道場で25年以上、体と向き合い続けてきた者として、なぜこの話が今、こんなに心に刺さるのか。一緒に、表情や仕草の奥にある人間ドラマを、ゆっくり紐解いていきたいと思います。

試合の流れと杉本くんの奮闘

2026年7月20日、奈良大会3回戦。さとやくスタジアムでの智弁学園対奈良大付。結果は6対9で智弁学園の敗退。センバツ準優勝校がベスト8を逃すという、誰もが予想しなかった波乱でした。

エース左腕の杉本真滉くんは7回を投げ、140球。被安打8、6失点と数字だけ見れば苦しい内容ですが、35度を超える猛暑の中でここまで粘ったこと自体が相当なものです。7回に左足がつるアクシデントが発生。ベンチで5分以上、氷のうを頭付近に当てて治療を受けた後、再びマウンドに戻りました。そこから2死を取ったものの、右中間への同点ソロを浴びて降板。キャッチャー主将の角谷哲人くんも6回に体調不良で交代するなど、チーム全体が過酷な環境にさらされていました。

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体の「微かな声」を、どれだけキャッチできたか

ここで一番気になったのは、「足がつる」という現象そのものです。熱中症の初期症状として、筋肉のけいれんはよく知られていますが、あの瞬間、杉本くんの体はすでに「これ以上は危ないよ」と明確に警告を発していたはずなんですよね。

投球フォームを思い浮かべてみてください。最速149キロの直球を投げる時、下半身の回転と体重移動が命。足がつった状態で無理に踏み込めば、腰や肩に余計な負担がかかり、リリースポイントがブレる。実際、試合中も四球が目立っていたという話もあります。体が少しずつ「NO」と言っているのに、気持ちが「もう一球、もう一球」と押し切ろうとする——あの葛藤の表情を想像すると、胸が痛くなります。

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実際に、フルコン空手の夏合宿で似た経験をしたんです。長時間のランニングと組手が続くある日、ふくらはぎに軽い「ピクッ」という違和感を感じました。でも「もう少しだけ頑張れる」と我慢して次のラウンドに入ったところ、後で本格的につって動けなくなってしまいました。あの時、もし早い段階で「今は休むべきだ」と体に耳を傾けていたら、翌日の練習ももっと質が高くできたはずです。

杉本くんのケースも、同じように「微かな変化」をキャッチするタイミングが、少し遅れてしまったのかもしれないな、と道場を思い出しながら考えました。プロ注目選手として、周囲の期待が大きい中での我慢は本当に尊い。でも、その我慢が「自分の体を犠牲にする我慢」になってしまっていないか——そこが、武道を長年続けてきて一番敏感になった部分なんですよね。

チームの人間関係と「頼りすぎ」の危うさ

もう一つ、気になったのがチーム全体のバランスです。キャッチャー主将も体調を崩し、杉本くんに頼らざるを得ない状況。監督の小坂監督も試合後、「あいつに頼りすぎた部分もあった」と振り返っていましたよね。

道場で後輩を指導する時も同じなんです。一人の強い先輩に頼りきりになると、その人が倒れた瞬間にチーム全体のバランスが崩れる。杉本くんの表情が、ただ痛みを堪えるだけでなく、「チームのために…」という重い責任を感じさせていたとしたら、それは本当に大きな人間ドラマです。

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近畿の他の強豪校(大阪桐蔭、報徳学園、東洋大姫路など)でも同じ日に波乱が起きていたのも、興味深いですよね。センバツでの成功が、逆に夏のプレッシャーを増幅させていた可能性もあります。大きな舞台を経験した後、「次も絶対に…」という気持ちが、体に余計な力みを生む——そんな心理の機微が、今回の出来事の背景にあったのかもしれません。

これから杉本くんに、そして私たちにできること

杉本くんはまだ3年生。これからの夏、そして秋の大会で、きっとこの経験を活かしてくれると思います。ただ、プロスカウトの目もある中で「体を大事にする勇気」を持てるかどうか——それがこれからの彼の大きなテーマになるんじゃないでしょうか。

私自身、筋トレを25年続けてきて気づいたのは、「限界まで行くこと」と「限界のサインを読み取ること」は、まったく別の力だということです。前者は誰にでも見せられるけど、後者は本当に自分と深く向き合った人だけが持てる力なんですよね。

皆さんはどう思いますか?
アスリートが体調トラブルを抱えながら戦う姿を見て、どんなことを感じましたか?
「もっと休めばよかった」「あの我慢がすごい」——どちらの意見も、ぜひコメントで聞かせてください。このニュースをきっかけに、少しでも「自分の体と丁寧に向き合う」人が増えたら嬉しいです。

暑い夏が続きます。皆さんも、どうか体を大切に。無理は禁物です。

— ソフトマッチョ