2025.06.05

関与した社員ら6人の処分と、当時の取締役2人の提訴を発表

　フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングス（FMH）は5日、東京・台場の同局で臨時取締役会を行い、中居正広氏と元社員の女性アナウンサーAさんの間で起きた一連の問題について、関与した社員ら6人の処分と、当時の港浩一前代表取締役社長と大多亮前専務取締役に対して、法的責任を追及するために提訴することを発表した。

　第三者委員会による調査報告書に記載された各事案について、懲戒処分等の対象となった社員らは6人。中居氏とAさんを複数回食事会の席で同席させるなど多くの行動が問題視された元編成部長B氏は4段階の降職と1か月間の懲戒休職、事案の報告を受けていながら「プライベートな男女間のトラブル」と処理した元編成局長G氏は50％の減俸となった。

　この他、Aさんが所属していた当時の編成制作局アナウンス室長E氏はけん責、当時の人事局長H氏は戒告、当時の報道局長は2か月2週間の懲戒休職、女性社員へのハラスメント行為があった報道局取材センター政治部勤務社員は処分なしとなった。同社の就業規則に基づく懲戒処分としては、重いものから順に、懲戒解雇、退職勧告、降職または役位はく奪、懲戒休職、謹慎、減給、けん責、戒告となっている。

　臨時取締役会後の囲み取材に応じたフジテレビ・清水賢治社長は、「懲戒処分等の内容を議論する賞罰審査委員会は合計5日間、6回に分けて合計12時間以上の審議を重ねて判断に至っています。また、処分を判断するにあたっては、外部の弁護士から過去の裁判例や他社における同種事案の一般的な水準に照らして妥当と考えられる処分の程度と助言を受け、他の弁護士によるセカンドオピニオンも取得しています」と説明。
処分対象の社員から異論はあったかという質問には「社員の中には異議申し立てをした方もいた。事実認定と処分の内容のいずれに対してもです。ただ、それによって処分が変わったことはありません」と話した。

　記者からの処分が甘すぎるのではという指摘に対し、清水社長は「私も当初は報告書の内容に衝撃が大きく、厳しいことを言ったが、報道によるバイアスもあった。（B氏に関しては）上司には問題の報告があったが、彼自身には聞いたという事実がなかったため、私が思ったよりは違う判断だった。日本は法治国家。処分される側にも人権がある」と理解を求めたが、一部の記者からは「知らないはずがないでしょう」「誰が聞いたっておかしいよ！」と怒号も飛び交った。

https://encount.press/archives/806810/

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